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新しく初めて見るココマの子供ネタ。
某方と話していて滾ったものを順次あげてきますん。
某方がメールで言っていたセリフとかまんま使わせて貰ってますん!本当に萌えるぜちくしょうめっ!

あ、このお話の小松君は全て 女体化 しておりますので、子供ネタと合わせて苦手な方はまわれ右で。

二人に子供が出来ます。
かなりのねつ造キャラが入る予定。
主に二人の子供は完全なるオリジナルとなりますのでそこらへんも苦手な方は見ないで下さい。

大丈夫な人は続きからどうぞーっ!



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【子供できました。】
 結婚して一年が経とうとしていた頃、小松君が体調を崩した。やけに眠いらしく、夜も随分と早い時間に寝たりすることが増えた。おまけに、吐き気まであるらしい。
 電磁波を見ると、彼女の下腹に見慣れない弱々しい電磁波があった。
 一つの可能性に思い至った僕は、小松君に病院に行くことを勧めた。
 小松君が病院に行く当日、どうしても断りきれなかった占いの仕事を超特急で終わらせてからキッスと病院に迎えにいけば、丁度受診を終えたらしい小松君が待合室にいる所だった。
「……どうだった?」
 小松君に声を掛けると、彼女はやや緊張した面持ちで僕を見上げる。
「あ、あの……」
 ぎゅっと自分の服の裾を掴む小松君の前に跪き、僕は彼女の手を握る。リラックスさせるように手の甲を撫でてやれば、小松君もほっと息を吐いた。
「ココさんの言ってた通り、あの…………三ヶ月、だそうです」
「本当かい?!」
 もじ、と小さな体を更に小さくした小松君に、僕は思わず声をあげていた。びくりと震えた体に構わずその体を抱き上げると、「にゃああ?!」と、いうこれまた品のない声が院内に響いた。
「凄い、凄いよ、小松君っ!」
「ちょっ、ココさ! ここ、病院! 病院ですってば!」
 ぱしぱしと腕を叩かれて、僕もはたと気付いて小松君を降ろす。回りの視線がちょっとだけ痛い。恥ずかしさの余りに睨んでくる小松君の頬は紅い。けれど、俯いたその顔に浮かぶのは喜びというよりは不安に近いものだ。
 僕は首を傾げる。手をぎゅっと握ってみれば、小松君が不安そうに僕を見上げた。何か危惧することでもあったのだろうかと、僕は小松君の顔を覗き込む。
「どうかした?」
「……あの、喜んでくれる、んです、か?」
 その小さな唇から紡ぎ出された言葉に、僕は目を見開いた。紅い頬を撫でて、僕は小松君の不安を取り除くように微笑む。
「当然だろう? どうして?」
「……だってココさんが、僕のお腹に子供が出来たんじゃないかって言った時、凄く怖い顔してた、ので……」
 ぎゅうと僕の手を握る小松君は、その時のことを思い出したのかきゅっと唇を噛み締めた。僕はふとその日の夜のことを思い出す。小松君のお腹に宿る命を見た時、そう、僕は確かに不安だった。
「子供が出来たことは凄く嬉しいよ。喜ばしいことだと思う。だけど、同時に不安でもあるんだ」
 小松君が僕を泣き出しそうな顔で見上げる。僕はその手を力付けるように握り締め、見上げてくる小松君の額と自分の額を重ね合わせた。
「毒人間の僕に、親が務まるだろうかって」
 僕はあの夜から抱えていた不安を、初めて小松君に打ち明けた。小松君はきょとんとした表情で僕を見つめると、やがてすぐにほっとしたように僕の胸に顔を埋めてくる。その姿に、随分と彼女を不安にさせてしまっていたのだと知って、僕は相変わらずの自分の不甲斐なさに自身を殴りつけたくなった。
 そんな僕の頬を小松君の小さな手がぺちりと叩く。驚いたように目を見開いた僕の目に、少し怒ったような表情の小松君が映る。
「また毒人間だからって言うんですか……? 人の親になることに毒も何も関係ないじゃないでしょう、ばか」
 凄く不安だったんですから。と、小松君がぐりぐりと頭を押し付けてくる。僕はその頭を撫でながら、苦笑を浮かべた。相変わらず彼女は僕の毒のことを、微塵も気にしていないらしい。
「それに、人は子供が出来て、初めて親になるんですよ。子供が生後一ヶ月なら親も生後一ヶ月です。一緒に成長していきたいって僕は思うんです。ココさんと、僕と、僕達の赤ちゃんと。大丈夫ですよ」
 小松君の手がそこに宿っているのであろう命を撫でた。もう片方の手は、僕の手を握っている。僕はその頭に口付けて、お腹を撫でる小松君の手に自分の手を重ねた。
「……君は凄いね。僕が諦めたもの全てを、僕に与えてくれるの?」
 手に触れる温もりが、とても温かい。小松君が両手で僕の手を包み込んでくれた。
「ココさんが僕に与えてくれたんですよ。この幸せも、この子も。この子の父親はココさんでしかありえません」
 左手の薬指に光るリングを見せて、小松君が微笑んだ。僕も微笑んで、そのリングへと口付ける。
「うん、僕らの愛の結晶だからね」
「あっ……!」
 小松君がまた品のない声で叫ぼうとしたので、僕はその唇をそっと指先で塞いだ。僕の行動の意味を理解した小松君が、口を噤んでその大きな瞳を恨めしげに細める。僕が小さく笑っていると、小松君の柔らかな唇が僕の指先に柔く吸いつき、甘く噛み付いた。
「……っ、」
 してやったり、という顔をする小松君に、僕はぐっと喉元にまで込み上げてきた何かを飲み下す。随分とやってくれるようになったじゃないか。
 一年前は、僕がその唇を指先で塞いで耳元で甘く囁いてやるだけで真っ赤になって、腰砕けになったというのに。
「……帰ったら、覚えてなね」
「もう僕一人の体じゃないんですから、優しくして下さいね」
「勿論。君がもう嫌だってくらい甘ったるくして、これ以上ないってくらいに優しくしてあげるよ」
 小松君の耳元で、彼女が弱いと言った声で囁く。首元まで紅くした小松君に笑うと、すぐに小松君の小さな手が僕の膝をぎゅっと抓る。全く痛くない。彼女のそんな可愛らしい抵抗に、僕は静かに幸せを噛み締めた。
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