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※二人に子供が出来ます。
※かなりのねつ造キャラが入る予定。
※主に二人の子供は完全なるオリジナルとなりますのでそこらへんも苦手な方は見ないで下さい。
※にょたコマです
上記が苦手な方は見ないで下さい。
大丈夫な方は続きよりどうぞー!
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※主に二人の子供は完全なるオリジナルとなりますのでそこらへんも苦手な方は見ないで下さい。
※にょたコマです
上記が苦手な方は見ないで下さい。
大丈夫な方は続きよりどうぞー!
【幸せなパパは心配性】
「小松君! そんなことは僕がやるから、君は大人しくしてて!」
お皿を片付けようとすると、ココさんがそんなようなことを言って立とうとした僕を制した。別に料理しても大丈夫だし、お皿洗いだってしても問題ないというのに、ココさんはちょっと過剰なくらいに僕の身を案じてくれている。
「大丈夫ですよー。それに、ちょっと動いた方が体にもいいんですよ?」
まあ、確かにちょっと疲れやすいけれども。そのことは言わないでおいた。だって最近では占いの仕事だって「自営業だから大丈夫」とかいう理由で休もうとしたりもするのを、毎朝宥めすかして送っているくらいだ。これ以上心配を掛けるようなことはあまり言いたくない。最も、そんな僕の体の状態なんてココさんにはお見通しなんだろうけど。
「今日はもう料理したでしょう? 僕がお休みの時くらい、これくらいはやるよ」
それとも、晩御飯は作らないのかな? そんな意地悪を言いながら横にきたココさんは、そっと僕の額にキスをしてくれる。くすぐったさに身を捩ると、ココさんが眩しそうに僕を見下ろした。
「……じゃあ、お願いします」
正直、ココさんが色々と家事やお買い物をお手伝いしてくれたりするのは助かった。重くなった体で動くのは確かに大変だし、足もむくれるし、負担が掛かっているせいか腰も痛い。物を拾うために屈むのだって大変だった。
僕が素直に甘えると「任せて」と、言ったココさんが僕の頬に再びキスをして、食器を持ってキッチンの向こうへと消えていく。僕は口付けられた頬を押さえながら、ほうと息を吐いた。もしかしたら恋人になったばかりの頃よりも甘ったるくなったんじゃなかろうかというくらい、ココさんは僕を甘やかす。
昔からちょっと過保護だったけどねえ。と、僕は大きくなったお腹を撫でながらしみじみと考える。果たして、この子達が生まれたら一体あの人はどうなるんだろうか。と、僕は小さく笑った。
キッチンの奥ではカチャカチャと音がする。元々一人暮らしだったのもあって、ココさんの手際はとても良い。この家もその頃から殆ど変わっていなかった。変わったとすれば、僕が高い所のものを取るために置かれた踏み台など、細々とした僕専用のものなどが増えたことだろう。今は踏み台はココさんの手によってどこかへと隠されている。必要なものはあらかじめ言って取って貰っている状態だ。
ココさんは『あれば君はすぐにそれを使おうとするだろう?』と、言う。別にそれくらいどうってことはないと思うと言っても、『君は大体僕が目を離した隙に何かしらを引き起こすんだ』と、強く注意されてしまった。身に覚えがありすぎる僕は、ココさんの言葉にそれ以上何も言えなくなってしまった。
「……心配性だねえ」
君のパパは多分、君達にとっても手強い壁になりそうだね。と、お腹を撫でれば応えるように中から返答がある。
「あっ!」
「どうかした? 小松君」
洗いものを丁度終えたらしいココさんが、お盆を持ってやってくるのが見える。僕が手招きすると、首を傾げたココさんが素直に僕の横にまでやってくる。机の上に置かれたお盆には、ココさんお手製のハーブティーが置かれた。なんでも妊婦さんの体に良いハーブティーらしい。ミネラルやら鉄分やらが摂取出来るお茶だとか。ココさんが特別に調合してくれたものだ。美味しいし、とても嬉しいのだけれど、なんだかちょっと気恥ずかしくもある。
「小松君?」
僕が座っている椅子の傍ら、膝を付いて僕を覗き込んでくる姿が急激に愛おしく感じる。いつも貰いすぎているような気がする愛情を、僕はちゃんと返せているだろうか?
さらりとしたその髪の毛を撫でるように梳けば、ココさんの瞳が甘く細められた。
「今、動いたんですよ」
お腹を触ると、ココさんもつられるようにそこに触れる。毎回中で動くことを感じても、ココさんが触れるとすぐに治まってしまうから、ココさんが手でその動きを感じたことは未だにない。その度に「毒人間だから……」と、少し寂しそうにココさんが言うのは、ちょっと辛かった。ただ単に間が悪いというか、お腹の子達がびっくりして動きを止めてしまっているだけだとは思うのだけれど、出来ればココさんが触っている時になんとか感じさせてあげられないものだろうか。
「……あ、そうだ」
「ん?」
僕はココさんの頭を撫でて、ゆっくりと引き寄せてみる。
「小松君?」
「そのまま、耳をお腹に当ててみて下さい」
ココさんは半信半疑といった風に、僕のお腹に耳を当てる。
「こうするとお腹の子の鼓動が聞こえるって何かの本に書いてあったんですけど」
どうですか? と、聞くとココさんが固まっていた。あれ、どうしちゃったんだろうか。頭を撫でてみると、ココさんの腕が伸びてきてぐっと僕を抱き寄せてくる。
「にゃっ!?」
お腹に当てられたココさんの頭が温かい。
「……小松君」
聞こえてきた声は、ちょっと涙ぐんでいるような気がした。「はい?」と優しく声を掛ければ、「ありがとう」とお腹から小さな声が聞こえてくる。ちょっと鼻を啜る音まで聞こえた。僕は笑って、ココさんの頭をぎゅっと抱き締める。幸せだと思った、その時だったろうか。
「あ!」
「うわ?!」
お腹の子らが僕の中で身動ぐように動いた。ココさんもどうやら当てた頬から感じ取ったようで、驚いたように顔をあげて僕とお腹を交互に見つめている。普段は余裕そうなココさんの、そんなしどろもどろな表情に、僕はおかしくなって思わず声をあげて笑ってしまった。
「……今、動いたね」
照れ臭そうに立ち上がって、視線を逸らしたココさんの目元が赤い。じっと見つめていると「あまり見ないでくれないか」と、顔を背けてしまった。
「ココさん、僕、今、凄く幸せですよ」
ココさんの服の裾を引っ張ると、気付いたココさんが僕を見下ろして微笑んでくれる。
「僕もだよ」
ココさんの腕で包まれて、そんな言葉と共に降りてきた唇は酷く温かい。傍らに置かれたお茶は少し冷めてしまうかもしれないけれど、まだココさんの温もりを感じていたくて、僕はそっと目を閉じた。
「小松君! そんなことは僕がやるから、君は大人しくしてて!」
お皿を片付けようとすると、ココさんがそんなようなことを言って立とうとした僕を制した。別に料理しても大丈夫だし、お皿洗いだってしても問題ないというのに、ココさんはちょっと過剰なくらいに僕の身を案じてくれている。
「大丈夫ですよー。それに、ちょっと動いた方が体にもいいんですよ?」
まあ、確かにちょっと疲れやすいけれども。そのことは言わないでおいた。だって最近では占いの仕事だって「自営業だから大丈夫」とかいう理由で休もうとしたりもするのを、毎朝宥めすかして送っているくらいだ。これ以上心配を掛けるようなことはあまり言いたくない。最も、そんな僕の体の状態なんてココさんにはお見通しなんだろうけど。
「今日はもう料理したでしょう? 僕がお休みの時くらい、これくらいはやるよ」
それとも、晩御飯は作らないのかな? そんな意地悪を言いながら横にきたココさんは、そっと僕の額にキスをしてくれる。くすぐったさに身を捩ると、ココさんが眩しそうに僕を見下ろした。
「……じゃあ、お願いします」
正直、ココさんが色々と家事やお買い物をお手伝いしてくれたりするのは助かった。重くなった体で動くのは確かに大変だし、足もむくれるし、負担が掛かっているせいか腰も痛い。物を拾うために屈むのだって大変だった。
僕が素直に甘えると「任せて」と、言ったココさんが僕の頬に再びキスをして、食器を持ってキッチンの向こうへと消えていく。僕は口付けられた頬を押さえながら、ほうと息を吐いた。もしかしたら恋人になったばかりの頃よりも甘ったるくなったんじゃなかろうかというくらい、ココさんは僕を甘やかす。
昔からちょっと過保護だったけどねえ。と、僕は大きくなったお腹を撫でながらしみじみと考える。果たして、この子達が生まれたら一体あの人はどうなるんだろうか。と、僕は小さく笑った。
キッチンの奥ではカチャカチャと音がする。元々一人暮らしだったのもあって、ココさんの手際はとても良い。この家もその頃から殆ど変わっていなかった。変わったとすれば、僕が高い所のものを取るために置かれた踏み台など、細々とした僕専用のものなどが増えたことだろう。今は踏み台はココさんの手によってどこかへと隠されている。必要なものはあらかじめ言って取って貰っている状態だ。
ココさんは『あれば君はすぐにそれを使おうとするだろう?』と、言う。別にそれくらいどうってことはないと思うと言っても、『君は大体僕が目を離した隙に何かしらを引き起こすんだ』と、強く注意されてしまった。身に覚えがありすぎる僕は、ココさんの言葉にそれ以上何も言えなくなってしまった。
「……心配性だねえ」
君のパパは多分、君達にとっても手強い壁になりそうだね。と、お腹を撫でれば応えるように中から返答がある。
「あっ!」
「どうかした? 小松君」
洗いものを丁度終えたらしいココさんが、お盆を持ってやってくるのが見える。僕が手招きすると、首を傾げたココさんが素直に僕の横にまでやってくる。机の上に置かれたお盆には、ココさんお手製のハーブティーが置かれた。なんでも妊婦さんの体に良いハーブティーらしい。ミネラルやら鉄分やらが摂取出来るお茶だとか。ココさんが特別に調合してくれたものだ。美味しいし、とても嬉しいのだけれど、なんだかちょっと気恥ずかしくもある。
「小松君?」
僕が座っている椅子の傍ら、膝を付いて僕を覗き込んでくる姿が急激に愛おしく感じる。いつも貰いすぎているような気がする愛情を、僕はちゃんと返せているだろうか?
さらりとしたその髪の毛を撫でるように梳けば、ココさんの瞳が甘く細められた。
「今、動いたんですよ」
お腹を触ると、ココさんもつられるようにそこに触れる。毎回中で動くことを感じても、ココさんが触れるとすぐに治まってしまうから、ココさんが手でその動きを感じたことは未だにない。その度に「毒人間だから……」と、少し寂しそうにココさんが言うのは、ちょっと辛かった。ただ単に間が悪いというか、お腹の子達がびっくりして動きを止めてしまっているだけだとは思うのだけれど、出来ればココさんが触っている時になんとか感じさせてあげられないものだろうか。
「……あ、そうだ」
「ん?」
僕はココさんの頭を撫でて、ゆっくりと引き寄せてみる。
「小松君?」
「そのまま、耳をお腹に当ててみて下さい」
ココさんは半信半疑といった風に、僕のお腹に耳を当てる。
「こうするとお腹の子の鼓動が聞こえるって何かの本に書いてあったんですけど」
どうですか? と、聞くとココさんが固まっていた。あれ、どうしちゃったんだろうか。頭を撫でてみると、ココさんの腕が伸びてきてぐっと僕を抱き寄せてくる。
「にゃっ!?」
お腹に当てられたココさんの頭が温かい。
「……小松君」
聞こえてきた声は、ちょっと涙ぐんでいるような気がした。「はい?」と優しく声を掛ければ、「ありがとう」とお腹から小さな声が聞こえてくる。ちょっと鼻を啜る音まで聞こえた。僕は笑って、ココさんの頭をぎゅっと抱き締める。幸せだと思った、その時だったろうか。
「あ!」
「うわ?!」
お腹の子らが僕の中で身動ぐように動いた。ココさんもどうやら当てた頬から感じ取ったようで、驚いたように顔をあげて僕とお腹を交互に見つめている。普段は余裕そうなココさんの、そんなしどろもどろな表情に、僕はおかしくなって思わず声をあげて笑ってしまった。
「……今、動いたね」
照れ臭そうに立ち上がって、視線を逸らしたココさんの目元が赤い。じっと見つめていると「あまり見ないでくれないか」と、顔を背けてしまった。
「ココさん、僕、今、凄く幸せですよ」
ココさんの服の裾を引っ張ると、気付いたココさんが僕を見下ろして微笑んでくれる。
「僕もだよ」
ココさんの腕で包まれて、そんな言葉と共に降りてきた唇は酷く温かい。傍らに置かれたお茶は少し冷めてしまうかもしれないけれど、まだココさんの温もりを感じていたくて、僕はそっと目を閉じた。
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