忍者ブログ
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

拍手ありがとうございますー!
いつも心の支えにさせてもらってます!ウス!←

先日ヤッチマッター!な親指の火傷ですが、キーボード打つのも辛くなって痛み止め貰ってきました。
この感覚…知ってるぞ!と、思ってどこで火傷したんだと思っていたんですが、一昨年くらいにヤッチマッタ日焼けでした……。
そうだね、あれも火傷みたいなものだものね…肌が多分、普通の人よりも若干白いので、日焼けすると赤くなるんですよねー。
夏は蚊と太陽が天敵です。

さて、以下、ココマの子供ネタ。
自分の中でのフィーバー具合が大分まずいことになってま、す…!
ココマってなぜか幸せにしたくなるんだよっ!


※二人に子供が出来ます。

※かなりのねつ造キャラが入る予定。

※主に二人の子供は完全なるオリジナルとなりますのでそこらへんも苦手な方は見ないで下さい。

※にょたコマです

上記が苦手な方は見ないで下さい。
大丈夫な方は続きよりどうぞー!


ついに生まれるよー!


拍手






【子供、生まれる】

「痛みが酷くなってきた?」
「ま、まだ大丈夫で、す」
 そうは言いながらも、小松君の顔はあまり大丈夫ではなさそうだ。だけど、小松君が大丈夫だというのなら、僕はそれ以上何も言えない。僕に出来ることと言えば、呻く彼女の腰を元気づけるように擦ってあげることくらいだ。そんなことくらいしか出来ない今の自分が、歯痒い。
「……こういう時、男は何も出来ないね」
「ふふ、そういう、もの、らしい、です、よ?」
 息も絶え絶えな君の顔を伝う汗を拭った。水を飲むかと聞けば、こくりと頷いたので水を口元へと運ぶ。小さく喉を鳴らして水を飲んだ小松君の口端から垂れたそれを、僕は指先で拭った。ほうと息を吐いた小松君が、不意に僕を見上げて微笑んでくれる。
「でも随分と、落ち着いて、ます、ね……っ、」
 もっと慌てるかと思った。そう言った小松君の顔が、辛そうに歪む。また痛みの波がきたのかもしれない。
「君と、これから生まれてくる子の前で、これ以上格好悪い所を見せられないからね」
 再び腰を擦ってやると、小松君が小さく唸り始めた。やっぱり痛みが酷くなってきたらしい。でも、僕の言葉は聞こえていたのか、微かに小松君が笑ったように僕には思えた。けれど、それもすぐに呻き声に変わる。
 小松君が痛みに顔を顰めるのを見るのは辛い。出来るなら代わってあげたいくらいだけど、こればっかりは僕にも無理そうだ。出来る限り励ますように声を掛けて、背中を擦り、手を握る。小松君がちょっとでも楽になれることがあればと、僕が出来うる限りのことはすると決めていた。
「大丈夫、お腹の子の電磁波は力強いものだから。きっと僕らに似たとても強い子が生まれるよ」
 返事をするように僕の手を握る小さな手に、力が籠る。それを握り返しながら、僕は祈るようにそこに額を押し当てた。
 どうか、無事で。
 占いでは無事に済むということがわかっているけれど、それも97%だ。それに、私情に挟まれると占いは上手くいかない確率のが高い。ほんの僅かな兆候だって、見えなくなることも多い。なんて役立たずなんだ。僕は歯痒さに唇を噛んだ。
 僕は小松君に「頑張れ」と声を掛けながらも、実際は自分への言葉なのかもしれないな、と思った。もしかしたら小松君が死んでしまうのではと、そんな不吉なことさえ思ってしまう。
 だから、どうか、無事で。
 不安に駆られていたそんな僕をよそに、お産は無事に終わったようだ。そのことに、僕は思わずほっと息を吐いて、力の抜けそうになった足に慌てて力を籠めた。こんな所で200kg近い男が倒れたら傍迷惑所の話ではない。
 最初に医者からも注意されていたのだ。「血は大丈夫か、倒れる心配はないか」と。四天王と知ってはいたらしいが、倒れられたら困るからと後々医者に確認された。血は大丈夫だけど、まさか妻が痛がる姿は駄目です、なんて、そんなこと誰も思わなかったのだろうかと僕は深呼吸しながら意識を他へと飛ばした。
 どうやら僕もずっと緊張していたようだ。足が震えている。小松君の顔は汗まみれで、僕はお疲れ様の意味も込めてそっと額にキスをした。
 生まれてきた子は、とても可愛らしい元気な双子の男女だ。助産婦が僕へと差し出してきた一人の赤ん坊を見てから、僕は小松君を見る。瞳を閉じて荒い息を吐く彼女の頭を、僕はそっと撫でた。
「小松君」
 苦労して生んでくれたのは彼女だ。小松君が一番最初に抱きたいだろうと思っていると、僕の手の感触に目を開いた小松君が「ココさん」と、疲れたような、けれどどこかやりきったような声を出す。その瞳に、小松君が何を望んでいるのかはわかった。だけど……。
「いや、でも……」
 僕は自身の掌を見る。助産婦に抱かれた小さな子供達は酷く弱々しくて、触れるのが怖い。それに、仮にもし、僕の毒が……。
「大丈夫、ですよ」
 小松君の柔らかな声が聞こえて、弱々しく伸ばされた手を僕は思わず掴んでいた。僕が小松君を見つめると、優しい眼差しの小松君がそこにいる。
「大丈夫」
 その目と言葉に促されるがまま、僕は腕を伸ばして恐る恐る自分の子でもあるその小さな女の子に触れた。助産婦から手渡されて抱いた温もりは、驚く程に温かかった。もう一人の男の子は、小松君のお腹の上に乗せられている。優しい眼差しで小さな頭を撫でる小松君の姿と、自分の腕の中にある確かな温もり。衝撃的だった。これが自分の「家族」かと、そう思うと胸に迫るものがある。何か気の利いた言葉を言えばいいのに、僕は何も言えなかった。今何かを紡ぎ出せば、熱い目の奥から何かが零れ落ちてしまいそうで。
「ね? 大丈夫でしょう?」
 小松君が微笑んで、そっと僕の腕に触れた。その言葉に、僕はぐっと息を飲み込む。腕の中の温もりが身動きして、指に触れた僕の服をにぎにぎと掴もうとしているのが見えた。僕は奥歯を噛み締めて、彼女の言葉にゆっくりと頷く。
「……小松君、ありがとう」
 本当は数え切れないくらいの感謝の言葉を君に伝えたかったのだけれど、出てきた言葉はそんなような、ありきたりの言葉だけだった。
 幸せだと思った。彼女に愛されて、想われて、子供の頃に諦めたおとぎ話みたいに幸せな光景が今、目の前にある。それを与えてくれたのは、他ならない小松君だ。
「ありがとう」
 嬉しいのに涙が出ることを、僕は君に出会ってから知った。泣き笑いのような表情で、馬鹿の一つ覚えみたいに僕は、もうそれしか言えなかった。
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
[209]  [210]  [208]  [207]  [206]  [205]  [204]  [203]  [202]  [201]  [200
忍者ブログ [PR]