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あ!拍手いつもありがとうございます。
仙台にいても暑いです。ううう…!
東京帰ったらどうなっちゃうんだろう(笑
さて、続きに某方と話していたら、山犬トリコさんから自慰の話を聞いて
「えっ、それって一人でやるものなの!?」
とか驚愕する仔狸どうよと振られてそれがとても萌える話だったので、つい…
設定とかその他諸々はN狸さんにお借りしました。
たぬきかわいい。
仙台にいても暑いです。ううう…!
東京帰ったらどうなっちゃうんだろう(笑
さて、続きに某方と話していたら、山犬トリコさんから自慰の話を聞いて
「えっ、それって一人でやるものなの!?」
とか驚愕する仔狸どうよと振られてそれがとても萌える話だったので、つい…
設定とかその他諸々はN狸さんにお借りしました。
たぬきかわいい。
「ふっ……」
ココさんが出掛けたのを見送ってから、僕は自分の布団にもぞもぞと潜り込んで自身の下半身に手を伸ばしていた。ココさんは今出掛けている。毎晩大体一時間くらいで戻るから、その間が勝負の時間だ。
「んん……!」
自分でそこに触るのは初めてのことだった。今までずっと、ココさんにしか触れられたことのない場所に、僕はそろそろと触れた。
『なあ、お前って精通してんの?』
友達でもあるトリコさんに言われた衝撃的な問いと共に、その時の会話から僕はこういう行為は一般的に一人でするものなのだと知った。
つまり、一人でしなければならない行為を、僕が未熟で、何も知らないせいで、ココさんにやらせてしまっていたのだ。だから、せめて一人で出来ることを証明して、ココさんの負担を少しでも減らしてあげなければならない。
だからこそ、こんな、恥ずかしい行為をしている。
「にゃ、んんっ……!」
だけど先程から思い出すのはココさんの指先と、艶やかな吐息、声だった。その熱が僕に覆い被さってくる。鼻を掠めるのはココさんの匂いだ。
トリコさん曰く、自慰というものは一人でするものらしい。それなのに僕は、それをしたことがない。ココさんが気まぐれのように触ってくれるから、溜まるということもあまりわからなかった。
恥ずかしいけれど、とても気持ちがいいので気にしたことはなかったし、これは必要なことなのだとココさんに言われれば僕はそれが正しいと思ってしまう。
「ふぁ……っ!」
自分で自分の性器を擦っていれば、それは呆気なく出てしまう。でも、違う。ココさんに触れられていた時はこんなものではなかった。
『可愛い、小松君』
何よりも大好きな声。ぺろりと毛繕いして貰うと気持ちいいし、その手に触れられれば嬉しかった。あまり記憶にはないけれど、ココさんは仔狸だった僕が道端でボロボロに倒れていたのを、どうやら昔助けてくれたらしい。
それを今でもここに置いてくれていことに、僕は深く感謝している。せめてもの恩返しとばかりに、家のことを全て引き受けて、料理だって一生懸命勉強した。
今ではココさんの好みだって把握しているし、料理はどれも美味しいとココさんに褒めて貰えるようになった。だから、これだって一人で出来るようにならなきゃいけない。
何よりも大好きな人だから、誰よりも大切な人だから、迷惑を掛けちゃいけない。
「ふ、ぇえっ……」
だけど体はそうではなかった。体は確かに、ココさんを求めていた。あの大きな手を、少し低い体温を、吐息を、声を。その全てを、体が求めてしまっていた。
「ココ、さぁ……」
一人では出来たのに、治まらない。体の熱がただ上がっただけだ。くすんくすんと鼻先を枕に埋める。いつも二人で使っているシーツだからか、ココさんの匂いが僅かに鼻孔をくすぐっていく。
「ふにゃ、ぁあ!」
それだけで、びくりと体が跳ねた。ただ、ココさんの匂いがしただけなのに。
こんなこと、絶対にココさんに言えるわけがない。ココさんにして貰わないと出来ないないて、そんなこと許されない。
でも。
「ココ、さぁん……っ」
ぐすっと鼻が鳴った。なんだかとても空しくなってしまった。いつも二人でしていることなのに、一人でこんなことをしていることが、唐突に、たまらなく寂しいことのように思えてしまったのだ。
「ぅう……」
「泣かないの」
くすくすとした笑い声と共に、シーツの上からのしりと誰かが圧し掛かってくる。僕はぴくりと耳をそばだてた。その耳をぺろりとなめられて、思わずぴくんと体が震えてしまう。
「ふにゃ……!?」
「イケナイ子だね、一人でするなんて」
咎めるような声に、僕はゆるゆると振り向いた。そこにいたのは、目を細めて僕を見下ろすココさんの姿。僕は頬を赤らめて、ココさんからぷいと視線を逸らした。
「だ、だって!」
「うん?」
ココさんの手が僕の体を反転させる。抗う間もなく、ココさんの手が僕の手をシーツの中から引き摺り出した。
「あ、イッたんだ?」
「……ッ!」
あからさまな言葉に、ぼっと頬に熱が溜まる。僕の反応を気にした風もなく、ココさんはぺろりと舌舐めずりをするとそこに舌を這わせ始めた。
「なっ……!?」
ぴちゃりと音を立てて、まるでミルクでも舐めるみたいに。
ココさんの分厚い舌が、僕の指の股を這っていく。
「だめ、きたない……!」
「美味しいよ? 小松君のミルク」
くすくすと妖艶な狐は笑う。僕は直視できなくて、手を取り返そうと引っ張ってみたけれど、ココさんの手はそれを許してはくれなかった。
「なあに、溜まってたの?」
言ってくれればシてあげたのに。
ココさんの言葉に、僕の中心が再び反応を僅かに示す。やはり体はココさんを求めていて、その声に誘われたら断る術がなかった。
「ふ、ぅう……」
「泣かないで」
情けなくて、ぽろぽろと涙が零れ落ちる。ぎょっとしたようなココさんが、慌てて僕を抱き上げて、ぎゅっと抱きしめてくれた。僕はココさんの胸元に縋り付きながら、耳を伏せてココさんにぐりぐりと頭を押し付ける。
「ごめんなさい……ぼくが、ぼくが情けない、から……!」
「うん? どうしてそう思うの?」
ココさんの優しい声と、手に促されて、僕はまたぽろぽろと涙を零す。ココさんは辛抱強く、つっかえながらも言葉を紡ぐ僕の言葉を、ずっと待っていてくれた。
「……こういうことは自分でやらなきゃ、いけない、ん、です、よね?」
人にやってもらうことじゃないって聞きました。
ぐすぐすと鼻を鳴らすと、ココさんが気まずそうに視線を逸らした。やっぱり、そうだったらしい。
「なのに、ぼく、ずっとココさんにしてもらってて……! 気持ちよくって、ココさんに触ってもらえるの、うれし、くて……」
だから一人で出来るようになろうと思ったんです。
と、言葉を紡ぎ終えると、ココさんは苦笑した。
「確かに、自慰は自分でやることではないんだけど……気持ちよかった?」
ココさんの言葉に、少し考えた後、僕は首を振った。
「ココさん、に、してもらう、方のが……」
僕はそこまで呟いて、ぺたんと耳を伏せた。恥ずかしくて、今まさに穴があったら入ってしまいたかった。
「そっか」
どことなく、ココさんは嬉しそうに呟いた。僕が首を傾げると、ちゅうと額に吸い付かれる。
「ココさ……?」
「小松君、好きだよ」
頬に吸い付かれて、慰めるように頬を舐められた。そのまま涙の跡を辿って、目じりにも口付けられる。どうやら嫌われなかったらしい。
安堵した僕は、ココさんの首に腕を回してぎゅうと抱きついた。すぐに背中にココさんの手が回されて、僕はほっと肩の力を抜く。
「僕も、ココさんがすきです」
「それなら、いいかい、小松君。さっきの行為、僕以外に見られちゃダメだよ」
僕はこくこくと頷く。もとより、こんな恥ずかしいことをココさん以外に見られるのには抵抗がある。
「概ねトリコ当たりだろう。全く品のないことをしてくれたものだね……まあ、僕がちゃんと君に教えてあげなかったのにも責任はあるのかな」
「と、トリコさんは悪くないんですっ! 僕が、僕が……!」
ココさんに縋って、トリコさんは何も悪くないことを必死に言い募ると、ココさんが苦笑しながら僕の頭をぽんぽんと撫でる。じっと不安気にココさんを見つめれば「何もしないよ」と、言葉までくれる。
「……ちょっと妬けるけど、今日はもう遅いからね。このまま寝ようか、小松君」
ぽすんと僕を抱えたまま、ココさんがシーツの上に横になる。その顔に浮かぶのは、酷く優しい気な、いつものココさんだった。
どきりと弾む心臓に首を傾げながらも、僕はココさんに甘えるようにすり寄ってみた。ココさんがくすくすと笑いながら、僕の頭をまた撫でてくれる。
今なら、言えるだろうか。僕はどきどきと高鳴る心臓に急かされるように、ココさんに向かって言葉を紡ぎだす。
「あの、ココ、さん……」
「うん?」
ココさんは至極穏やかそうな表情だ。はたして、これから僕が言おうとしている言葉を言って大丈夫なのだろうか。
考えても答えは出ない。だけど、このままではとても眠れそうにない。
「あの、ぼく、一人で出来たんですけど、でも、あの……」
もじもじと体が動いてしまうのは仕方がない。これ以上、なんて言葉にすればいいのかもよくわからない。
わからないことだらけすぎて泣き出しそうになったその時、僕の視界が、ぐるりと回った。
「にゃあ!?」
「物足りない? 自分でやっただけじゃ、満足できない?」
的確な言葉に僕は顔を赤らめながらも、事実なので小さく頷いた。
「ココさんが、ココさんじゃな、いと……」
ダメなんです。
そう呟いた瞬間、ココさんが嬉しそうに微笑んだ。
綺麗なその笑みに見とれる間もなく、ココさんが口を開いてかぷりと僕の首筋に噛み付いてくる。
「すぐに気持ちよくしてあげる」
妖艶さを帯びたその声に、背筋がぶるりと期待に震える。
僕は瞳を潤ませて、目の前の狐に向かって手を伸ばした。
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