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あけましておめでとうございます。
帰ってきましたー、ただいまです(`・ω・´)
お寺とか海遊館とかいって遊んで貰ってきてました(*´ω`*)写真とか載せられたらいいなー!

そして留守中拍手ぽちぽち押して下さった方々、ありがとうございました(*´ω`*)年始から幸先の良い拍手!ありがとうございます!

それと、冬コミ 当スペースにきて下さった方々ありがとうございました!
新刊、既刊、共に買っていって下さった方々や見て下さった方々にも改めてお礼をば!
あいなさんの素敵な表紙にキャッキャッウフフと舞い上がってました、変なテンションだったと思います。すいません。
だってえええ!素敵だったんだもん表紙ィィィ。
はあ、まだ郵便が届いていないので私の分はまだ手元にないんです、が…!

あ、差し入れとか貰っちゃってとても申し訳ない気分でいっぱいですけどとっても嬉しかったですー(*´ω`*)
あと今回いっぱい感想とか、お友達に宣伝?して下さっている方がいて、気恥かしつつも嬉しかったです(`・ω・´)ありがとうございます!
幸せな気分になって頂けているということで、凄く嬉しいです!
ちょっとでも皆さんにココマの幸せのお裾分けが出来てたら嬉しいな(*´ω`*)

いつも見てます。とか、好きです。とか、そんな一言だけでも言われるだけで舞い上がって創作力が湧くので本当に励みになりますー(*´ω`*)これからも宜しくしてやって下さい!
あとなめここま漫画を待っている方も密かにいらっしゃって笑えましたw コピー本でいつか出せたらいいな!

それと新年あけおめ代わりに小説もどきをおいておきます。
ちょっとしっとり系なトリコマ。

拍手


 ごろり、と横になると不意に訪れる記憶のフラッシュバック。いつからああなってしまったのだろう。僕はもっと上へと行けるだろうか。
 唐突に訪れるその不安は、温かだった寝袋の中にある体をどんどんと冷やしていく。
 眠れない。
 そんな日はきっと誰にでもあるだろう。色々な不安や考えが頭の中でごちゃ混ぜになって、眠れなくなるそんな日が。
 こんな時は料理でも出来れば良いのだろうけれど、生憎今日はハントへと来ているせいでそれも出来ない。隣ではトリコさんがぐうぐうと寝息を立てていた。
 ごろり、とまた僕は寝返りを打つ。星を数えてもみたけれど、どれが数えたやつで、どれが数えていないやつなのかがわからなくなってそれも諦めた。羊も数えてみたけれど、なんの効果もない。
 僕が今していることは、無意味なことだろうか? 僕が今までしてきたことは、間違っていたのだろうか?
 それに答えが出るのは、まだ当分先だろう。高みを目指そうと誓ったあの頃の僕たちが、最近やけに眩しく思えるようになった。
 ごろり、と僕は寝返りを打つ。
 怖い。怖かった。僕らが目指したかったのは、お金や地位などで築ける、そんな高みではなかった筈だ。誰もが笑顔になれる、そんな料理を僕らは目指していたのではなかったのか。
 誰か答えを教えてよ。そんな風に誰かに縋りたいと、そう思ってしまう自分が、とても嫌だった。
 ため息を吐く。ごろり、と僕は寝返りを打とうとした。けれど、ふわりと引き寄せられて、びくりと体をびくつかせることしか出来なかった。
「トリコ、さん……?」
「ごろごろごろごろ、うるせえ」
「……す、すいません」
 気配に聡い人だ。僕が寝返りを打つ音も、ため息を吐く声も、聞こえてしまったのだろう。いつもなら気にせずに寝ている筈だけど、今日はどうやら違ったみたいだ。
「……不安か?」
 それとも、怖いか?
 僕の考えを見透かすような言葉に、トリコさんの真意を知りたくて僕は振り返ろうとした。それは、トリコさんの掌に目を塞がれることによって、遮られてしまった。
 星明かりの届かない暗闇。僕はそっと瞼を閉じて、トリコさんの温もりだけを感じる。
「……怖い、のかもしれません」
 その温もりに縋るように、僕はその男らしい手の甲に指先を添えた。
「変わるかもしれない自分が……もしかしたら、いつの間にか間違った道に進んでいるかもしれない。そう思うと……」
「人は変わるもんだ。考え方だって、価値観だっておの都度変わっちまう。俺だって、今していることが正しいかなんて、そんなの、わかってねえよ」
 トリコさんが苦笑をする気配がした。目に乗せられた掌はそのままに、トリコさんが僕の体を引き寄せる。背中に当たる体温が、冷えた僕の体をじわじわと温めてくれているような気がした。
「……トリコさん、が?」
「人は誰だって間違える。それに、人によって何が正しいのかも、違ってくるだろ」
 トリコさんは淡々と語る。人間は誰しも間違える。間違っていけないことはないと、僕もそう思う。
 人は多分、そうして成長をするのだろう。僕が今まで、そうだったように。
「でも、僕は食材を無駄にしたり、奪ったり、人を不幸せにしたりすることが正しいとは思いません」
「俺もそう思うぜ」
 トリコさんが笑って、僕の目から手を離した。振り返ると、どこか優しい色を帯びた目をしたトリコさんが僕を見つめていた。
「食材は皆で分け合って、皆で腹一杯に食った方が美味いに決まってる。それに、食材だってそっちのが嬉しい筈だろ?」
 僕は頷いた。最近料理する時に、食材がどこか嬉しそうにしているような気がしているのではと、そう思うことがままあった。そんな時、料理は必ずいつもよりもうんと美味しくなる。
「僕は、僕の正しいことをしようと思います。誰もが喜ぶような、そんな料理を作りたい。食材も、人も、喜ぶような、そんな料理人になりたい」
 トリコさんの瞳が細められた。その優しい視線に、思わず泣き出しそうになったけれど、それはなんとか堪えることが出来た。
「まあ、もしも間違えたら、俺が殴ってでも止めてやるよ」
「……釘パンチは止めて下さいね。僕死んでしまいますから」
 トリコさんが僕の言葉に笑う。僕もつられて、小さく笑うことが出来た。
「俺が間違えたら、その時はお前が俺のことを止めろよ」
「……僕に出来るとは思えませんけど、その時はメルク包丁でも、ご飯抜きでも、なんでも使ってみますね」
 おお、怖ぇな。それ。トリコさんがどこか面白そうに笑って、僕の頭をぐしゃぐしゃと掻き撫でた。
 トリコさんの顔が近付いてくる気配を感じて、僕は再び、そっと目を閉じた。
 唇に触れた温かな感触に、僕はほっと体の力を抜く。優しく、力強い温もりに、今までどこかへと行っていた睡魔がようやく戻ってきたようだ。
「おやすみ、小松」
 そんな柔らかな声と共に、トリコさんが僕の額に口付けてくれる。僕は睡魔に誘われるがまま、意識を暗闇の奥底へと沈めていった。




かっこいいトリコさんにしようとしたら不発だった……orz
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