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会社でどたんばたんしていると、現実逃避のようにふとした時に妄想してしまう癖やめたいww
陰陽師パロもなんか萌え萌え継続中ですー。
どうしよう、分けようかなぁ…でも好き勝手書いてるし……。
時系列めっちゃバラバラになりそうですけど(笑)
と、悩むこの頃のそんな②です。
恋人未満陰陽師
からすてんぐココさんとそんなココさんの主人である陰陽師小松君のお話
手ブロの野狸さんの設定をちょっとお借りしてます
陰陽師パロもなんか萌え萌え継続中ですー。
どうしよう、分けようかなぁ…でも好き勝手書いてるし……。
時系列めっちゃバラバラになりそうですけど(笑)
と、悩むこの頃のそんな②です。
恋人未満陰陽師
からすてんぐココさんとそんなココさんの主人である陰陽師小松君のお話
手ブロの野狸さんの設定をちょっとお借りしてます
「ほら、小松君」
僕は床に腰を降ろし、立ったままの小松君を見上げた。
僕の声に戸惑うような小松君の体が、ゆらゆらと揺れている。
「また倒れたいの? それとも、僕が消えようか?」
「だ、だめですっ!」
小松君が激しく首を振った。ふらりとよろけた小松君を支え、僕は強制的に自身の太股の上に乗せる。
布団の上、ぽんぽんと優しく背中を撫でると、強張っていた小松君の体から力が抜けていった。
「ほらね、もう限界なんじゃないか。駄目だろう、ちゃんと言わないと」
「ま、まだ大丈夫だと思ってたんです、もん」
「もんって可愛く言っても駄目だよ。僕がいない所で倒れたらどうするつもりなの」
僕はわざとらしく溜息をついて、小松君の頬を撫でる。それからその額に口付けて、瞼に口付けて、頬に口付けた。
くすぐったそうに目を閉じた小松君を確認してから、僕はゆっくりと唇を重ねる。
「ん、ふ……ッ」
くち、と音がした。小松君の白い頬に僅かに朱が差し込んでいくのを間近で見ながら、僕は舌を伸ばして小松君に唾液を贈り込む。
ぴくりと小松君の体が震え、震える指先で僕の服をぎゅうと掴む姿はどことなく頼りない。
小松君の具合が悪いことに気付いたのは、いつからだったろうか。
僕は接吻を繰り返しながら、そんなことを不意に考えた。
小松君の顔色が日に日に悪くなっていく原因が、まさか自分だとは思いもしなかった。
僕は小松君の生気を、いつの間にか無意識に吸い取ってしまっていたようだった。通りで最近力が有り余っていた筈だと、僕はその時、妙に納得し、そして一つの結論に至る。
小松君の元を去ろう。
そう思った僕は、正直に小松君にそのことを打ち明けた。小松君は泣いて、泣いて、それはもう世界の終わりだとでも言わんばかりの騒ぎようだった。僕はそれを思い出して、とろんとした小松君の顔を見ながら僅かに笑みを浮かべる。
その口端から垂れた唾液を拭い、指先を小松君の口腔へと滑りこませる。力の入っていない口は、あっという間に僕の指を呑み込んだ。
「う……っ、む」
「ほら、零れてる」
ちゅ、と音がして、小松君が僕の指に吸い付く。頬を染めて僕の指に吸い付くその様は、酷く淫猥な気持ちを呼び覚まさせた。僕はそれを振り払うように首を振ると、意識をまた考えごとへと向ける。
そう、離れたくないと泣き喚く小松君に、僕は一つの提案をしたのだ。
僕が吸い取ってしまったらしいその小松君の生気を、僕がエネルギーにして小松君に返せば問題はない、と。
直接体に力を流し込むことも出来るけれど、それだと小松君の体に負荷が掛かりすぎるからそれはやりたくなかった。
もう一つのやり方は体には負担が掛からないのだけれど、ただちょっと、それは奈何せんやり方に問題があった。
「ふは、ぁ……あ、りがと、ござい、まし、た」
「……どういたしまして」
僕にとって、それは願ったり叶ったりの方法だったのだけど、小松君は果たしてどう思っているのか。僕は未だに、怖くて聞けないでいる。
接吻をして、僕の唾液を介して、僕の力を摂取すること。
そう言った瞬間の小松君の、茹で蛸のように真っ赤に染まった顔を、僕は未だに鮮明に覚えている。
「お疲れ様、もうお休み」
僕は小松君の額に口付けて、そっと離れようとした。くんと引かれた手に小松君を見下ろすと、小松君がぎゅうと僕の衣服を掴んだまま、首を横に振る。
「す、すいません……あの、もう少し、このまま、でも?」
「ふふ、構わないよ」
遠慮がちに、上目遣いに見つめてくる小松君に笑って、僕は額を重ね合わせた。
小松君はちょっと照れたように笑うと、不意に僕の背後に目を向けて、ことりと首を傾げた。
「ココさんの羽、きれいですよね」
「そう? キッスのが綺麗だよ」
「……前々から思ってたんですけど、そのキッスって誰です?」
小松君が眉間に皺を寄せて、至近距離で僕を怪訝そうな顔で見た。
僕はくすくすと笑うと、目を細めて小松君を見つめ返す。
「僕の友達だよ。凄く頭の良いカラスなんだ」
「あぁ、友達……カラスのキッスかあ、僕も会ってみたいな」
僕の胸に頬を擦り寄せながらそう言う小松君の仕草がくすぐったくて、気持ちいい。
僕は小松君の言葉に頷いた。
「可愛いよ? それにキッスも君に会いたがってたから、今度紹介するよ」
「楽しみにしてますね」
「うん」
小松君がひとつ、欠伸を堪えるように口元に手を当てた。目がとろとろと落ちていく小松君の目に手を被せ、僕は小松君を優しく抱きしめる。
「僕はここにいるから、もう無理しないで、おやすみ。小松君」
「……ふぁ、い……おやすみ、なさい、ココさん」
小松君は、そこで力尽きたようだった。すー、とした寝息と共に、小松君は僕の胸に頭を預けたまま眠ってしまう。僕は布団を引き寄せて、小松君の体に掛けてあげた。
ふと、僕は服がくんと引っ張られたような気がして、そこを見てみた。小さな手が、相変わらず僕の衣服を掴んだままだ。
どうやら今晩は、離して貰えないらしい。
僕は苦笑を浮かべて、そっと襖の隙間から見える月明かりに目を細める。
『不様ですね』
不意に、小松君と初めて会った時のことを思い出した。
弱っていたとはいえ、こんな弱々しい人間の僕なんかに誰がなるものかと、そう思っていたのに。
『あなたは解雇です』
僕の傷が完治すると同時に、小松君に突然そう言われた時は耳を疑った。
唐突に僕を突き離した君の意図が全く理解できなくて、僕は自由になったにも関わらず、暫く小松君に気付かれないように監視した。
それでもやっぱり君のことが理解できなかった僕は、小松君の前に姿を現して、今度は問い詰めた。
普通僕ら、いわゆるあやかしと呼ばれる者達は、何か悪いことをしたわけでもないのにそこにいるというだけで人間たちには疎まれた。陰陽師に仕える者以外、存在することを良しとされなかった。
それなのに、呆気なく僕を解放した意図がわからない。他の人間にばれれば、小松君の命にさえ関わる問題になるというのに。
だから、僕は素直に、小松君に疑問をぶつけた。だって、嫌じゃないか。僕のせいで誰かが死ぬなんて、後味が悪い。
そんな僕に、小松君は驚いたように目を丸くしたあと、けたけたと声を立てて笑った。
拍子抜けした僕を涙を浮かべながら見つめた小松君は、笑いながら、なんでもないことのように、
『人もあやかしも何も違いませんよ。話せばわかる者だっています、ココさんみたいに。僕らはそれを見極めて、困っているものがいれば助けるし、悪いものがいれば道を正します』
それは人もあやかしも、同じですよ。と、小松君は言った。
だからつまりは、それが彼の優しさだった。それに気付いた僕は、また暫く小松君を観察してみることにした。
そうやって見ている内に、僕は気付けば無意識に目で君の姿を探し、自ら小松君の傍にいたいと思うようになっていた。
小松君の屋敷に度々訪れていた僕は、小松君の喜びそうなものを手土産に、いつの間にか小松君の家で、小松君の手料理を食べ、屋敷に入り浸るようになっていった。
そして、今このありさまである。
全くもって、この世の中何が起こるかわかったものではない。
僕はぴすぴすと鼻を鳴らして眠る小松君の、そのちょっと不細工な鼻頭に接吻を施すと、羽を閉じて小松君をそこに閉じ込めた。
もう暫くは、小松君の温もりを独り占めしていたくて。
色々考えていた設定を断片的に詰め込みました
とても楽しかったです!
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