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ココは小松を押し倒して、その濡れて光る唇に接吻した。
うっとりと瞳を細める小松に口端で笑うと、更に口付けを深いものへと変えていく。
「ふ……ぅにゃ」
舌を絡めると子猫が母猫に乳を強請るように、小松の小さな手がココの頬を挟み込む。自らも舌を絡めてココの唾液を飲み下し、それでもなお深く口付けてくる。
ココは口腔内に入り込んできた小松の舌先を柔く噛みながら、その腰帯を解いた。はらりと呆気なく解けた帯に止められていた着物が、あっという間にココの手によって脱がされていく。
ココの古着でもあったそれは、それでも小松には大きい。今度服を買ってあげなきゃな、とココの頭のどこか冷静な部分はそんなことを考えた。
「ココ、さぁん」
ちりん、と音がした。ココが小松につけてやった首輪につけられた鈴が、小松が揺れる度にちりんちりんと涼しげな音を奏でる。
小松の微かな淫靡な声とは正反対の、爽やかな音。その差が、益々ココにどこか背徳感という名の感情を植え付けていく。それはただ単に、ココの劣情を煽る結果にしかならなかった。
つ、と腹部を撫でるとびくびくと小松が跳ねる。柔らかな肌に吸いつけば、簡単に痕が残った。
「ぅ、うあ、ん……ッ、ココ、さん……」
痕をつけることに夢中になって、その体の隅々まで口付けていると、耐えられなくなったのか小松がココの肩を押す。
ココは小松の望み通りに、上半身を起こす。その体はココの唾液によって、てらてらと光っているように見えた。そのいやらしさに、ココはごくりと唾液を呑み込む。
「すき」
目が合うと、小松の唇からそんな言葉が紡がれた。ココが目を見開くと、小さな手がココを求めるようにひらりと伸ばされた。
「ココさんが、すき」
だからぎゅってして下さい。
そんな言葉を言われたような気がして、ココは小松の腕の中へと納まった。
その唇に口付けて、愛しくて堪らないその小さな猫を、ココは掻き抱いた。
「僕も、君が好き」
大好きだよ、小松君。
こんな優しい夜に相応しい、あまやかな声が微かに響く。
小松の耳元で柔らかく、優しく紡がれたその言葉に、小松はココの肩口に顔を埋めたまま、ふにゃりとまた嬉しそうに笑うのだった。
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