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某乙女ゲームより。
なんだかこのセリフが頭から離れません。
ここから派生して何故か乙女ゲームなのに腐った妄想を繰り広げていく私。
私って一体何なの(笑)
そんなわけで、滾った妄想を続きに置いておきます。
FF7 ザックラです。
なんだかこのセリフが頭から離れません。
ここから派生して何故か乙女ゲームなのに腐った妄想を繰り広げていく私。
私って一体何なの(笑)
そんなわけで、滾った妄想を続きに置いておきます。
FF7 ザックラです。
恋恋☆流れ星
ZC
ふと、目が覚めた。
横にいるであろう温もりを抱きよせようとして、気付く。
そこには冷たいシーツがあるだけで、目的の人物はとうにそこから抜け出していたことを暗に示していた。
外は未だ暗闇が支配する時間帯、夜明けはまだ遠い。
夏の終わり、昼間の暑さを残した世界は未だに少し蒸すような空気が漂っていた。
そして、部屋の中に愛しの人物の姿は見えない。
どこに行ったのか。
ザックスはゆっくりと体を起こす。家は、しんと静まり返っていた。
居間へと続く扉を開くと、探し人はすぐに見つかった。
ザックスは思わず息を呑む。暗闇の中、月明かりが照らす窓際に座る人か、どこか遠くにいきそうな気がして。
「クラウド?」
近くに寄って、腕を伸ばす。肩に触れて引き寄せると、大人しくその人は腕の中に収まった。
クラウドをほんの少し抱きあげて、窓際に腰掛けた自分の膝にクラウドを乗せる。
その間、彼は一言も発さなかった。
彼の温かみを感じながら、夜空を見上げる。
腕の中に閉じ込めた彼が、溜息を吐いた。
夜空に、星は見えない。月がただぽっかりと、独り寂しく浮かんでいるだけだった。
「どうした?」
夜の闇に溶けるような甘い声音で、ザックスは静かにクラウドに問い掛ける。
震える体を更に抱き寄せて、クラウドの髪の毛に鼻先を摺り寄せた。
「ん、星が見えないなって」
「ミッドガルは空気が悪いからな、俺達の田舎みたいに、星は見えない」
「わかってるよ。わかってるけど」
そう言って、クラウドはまた夜空を見上げた。
その蒼い瞳に映るのは、夜空に浮かぶ月だけ。なんだかそれが悔しくて、ザックスはクラウドの頤を捕えて振り向かせると、触れるだけの口付けを繰り返した。
「ん…何、あんた今日、変」
くすぐったそうに身を竦めるクラウドを逃さないように、また口付けていく。
寝惚けているのか、月に、夜空に嫉妬しているのか。ただ、その瞳に他のものを映して欲しくない。
「お前が悪い。起きたら隣にいねえんだもん、心配した」
「喉が渇いて…そしたら、月が綺麗だったから。ちょっと見たらすぐに寝るつもりだったよ」
「シーツ、大分冷たかったけど?」
「悪かったって。色々、思いだしてたんだ」
クラウドは肩を竦めて、少しバツが悪そうに視線を彷徨わせた。
ザックスはクラウドの瞳を覗きこみ、問い掛ける。
「何を?」
「故郷のこととか、色々」
「…そっか」
クラウドの頭がザックスの肩口に寄せられた。
その僅かな重みが心地よい。愛しい人に身を委ねて貰えることの幸せを、ザックスは噛み締めた。
「……俺の故郷、北にあるだろ」
「ニブルヘイム?」
ザックスの言葉に、クラウドが僅かに頷いて見せた。
「星が綺麗に見えた。毎晩、眺めてから寝るのが習慣になってたんだ。そうしてるとさ」
クラウドが窓に手をついた。
指の隙間から零れてくる月の光は、どこか神聖さを帯びているような気にさえさせる。
「たまに流れ星が見えたんだ。願い事は掛けれたことはないけど、それだけでなんだか幸せな気持ちになった」
思い出したようにはにかむクラウドに、ザックスは「そっか」と答え、クラウドの窓に置かれた手に手を重ねた。
「また流れ星見えないかなって、ちょっと見にきてみたけど、ここじゃ見れなさそうだね」
どこか残念そうに、クラウドは苦笑した。
ザックスは鼻先を今度はクラウドの首筋に摺り寄せて、クラウドのどこか甘く感じる香りを嗅ぎ込んだ。
「それじゃ、俺が呼んでやるよ」
「はあ? メテオはやめてよ」
「違うって、誰がそんなことするかっての」
クラウドを小突くと、彼も笑ってその手を振り払った。
「じゃあ、どうするの?」
「簡単だ、こいこい流れ星ー!って」
「……なに? それ」
クラウドが噴き出した。ひっでえの。と、ザックスは呟きはしたけれど、怒るわけでもなく。
二人の温もりを分かち合いながら窓辺で、真っ暗な夜空を見上げた。
「こないじゃん、流れ星」
「おっかしいなー? 俺の愛はクラウドに向けて、一直線に流れてる筈だけど」
「……馬鹿じゃないの?」
「ひっでえ!」
穏やかに笑い合う二人を優しく月が照らした。
クラウドが僅かに噛み殺した欠伸を、ザックスは見逃さなかった。
「ほら、もう寝ようぜ。天体観測お終い!」
「……ん、そうだね」
瞼が重そうなクラウドに、ザックスは苦笑する。
そっと瞼に口付けると、クラウドの瞼は開かなくなった。
「仕方のねえ奴」
呟いて、更に額に口付ける。酷く幸せな気分だった。
満ち足りた気持ちで、クラウドを抱え直した。
ふっと見上げた夜空。やっぱりそこに星はない。
けれど、
「あ」
思わず呟いた言葉に、クラウドの目が僅かに開いた。
「何?」
「…いや、なんでも。寝ててもいいぜ、俺が運んでやる」
「…ん、ありがと」
クラウドはそう言って、瞼を閉じてはにかんだ。
眠気は限界だったのだろう、すぐに寝息がその小さな口から零れた。
ザックスはさらりとしたブロンドを撫でて、瞼に掛る前髪を掻きあげてやる。
(……流れ星、見えちゃったな。お前に言ったら悔しがるから、言わないけどさ)
ザックスは笑って、クラウドの瞼にまたキスを落とす。
クラウドを起こさないように抱きあげて、宝物を運ぶようにゆっくりと寝室へと向かった。
扉が閉まり、また辺りに静寂が訪れる。
二人の後を追うように、真っ暗な夜空に一筋、流星が弧を描いて流れていった。
ZC
ふと、目が覚めた。
横にいるであろう温もりを抱きよせようとして、気付く。
そこには冷たいシーツがあるだけで、目的の人物はとうにそこから抜け出していたことを暗に示していた。
外は未だ暗闇が支配する時間帯、夜明けはまだ遠い。
夏の終わり、昼間の暑さを残した世界は未だに少し蒸すような空気が漂っていた。
そして、部屋の中に愛しの人物の姿は見えない。
どこに行ったのか。
ザックスはゆっくりと体を起こす。家は、しんと静まり返っていた。
居間へと続く扉を開くと、探し人はすぐに見つかった。
ザックスは思わず息を呑む。暗闇の中、月明かりが照らす窓際に座る人か、どこか遠くにいきそうな気がして。
「クラウド?」
近くに寄って、腕を伸ばす。肩に触れて引き寄せると、大人しくその人は腕の中に収まった。
クラウドをほんの少し抱きあげて、窓際に腰掛けた自分の膝にクラウドを乗せる。
その間、彼は一言も発さなかった。
彼の温かみを感じながら、夜空を見上げる。
腕の中に閉じ込めた彼が、溜息を吐いた。
夜空に、星は見えない。月がただぽっかりと、独り寂しく浮かんでいるだけだった。
「どうした?」
夜の闇に溶けるような甘い声音で、ザックスは静かにクラウドに問い掛ける。
震える体を更に抱き寄せて、クラウドの髪の毛に鼻先を摺り寄せた。
「ん、星が見えないなって」
「ミッドガルは空気が悪いからな、俺達の田舎みたいに、星は見えない」
「わかってるよ。わかってるけど」
そう言って、クラウドはまた夜空を見上げた。
その蒼い瞳に映るのは、夜空に浮かぶ月だけ。なんだかそれが悔しくて、ザックスはクラウドの頤を捕えて振り向かせると、触れるだけの口付けを繰り返した。
「ん…何、あんた今日、変」
くすぐったそうに身を竦めるクラウドを逃さないように、また口付けていく。
寝惚けているのか、月に、夜空に嫉妬しているのか。ただ、その瞳に他のものを映して欲しくない。
「お前が悪い。起きたら隣にいねえんだもん、心配した」
「喉が渇いて…そしたら、月が綺麗だったから。ちょっと見たらすぐに寝るつもりだったよ」
「シーツ、大分冷たかったけど?」
「悪かったって。色々、思いだしてたんだ」
クラウドは肩を竦めて、少しバツが悪そうに視線を彷徨わせた。
ザックスはクラウドの瞳を覗きこみ、問い掛ける。
「何を?」
「故郷のこととか、色々」
「…そっか」
クラウドの頭がザックスの肩口に寄せられた。
その僅かな重みが心地よい。愛しい人に身を委ねて貰えることの幸せを、ザックスは噛み締めた。
「……俺の故郷、北にあるだろ」
「ニブルヘイム?」
ザックスの言葉に、クラウドが僅かに頷いて見せた。
「星が綺麗に見えた。毎晩、眺めてから寝るのが習慣になってたんだ。そうしてるとさ」
クラウドが窓に手をついた。
指の隙間から零れてくる月の光は、どこか神聖さを帯びているような気にさえさせる。
「たまに流れ星が見えたんだ。願い事は掛けれたことはないけど、それだけでなんだか幸せな気持ちになった」
思い出したようにはにかむクラウドに、ザックスは「そっか」と答え、クラウドの窓に置かれた手に手を重ねた。
「また流れ星見えないかなって、ちょっと見にきてみたけど、ここじゃ見れなさそうだね」
どこか残念そうに、クラウドは苦笑した。
ザックスは鼻先を今度はクラウドの首筋に摺り寄せて、クラウドのどこか甘く感じる香りを嗅ぎ込んだ。
「それじゃ、俺が呼んでやるよ」
「はあ? メテオはやめてよ」
「違うって、誰がそんなことするかっての」
クラウドを小突くと、彼も笑ってその手を振り払った。
「じゃあ、どうするの?」
「簡単だ、こいこい流れ星ー!って」
「……なに? それ」
クラウドが噴き出した。ひっでえの。と、ザックスは呟きはしたけれど、怒るわけでもなく。
二人の温もりを分かち合いながら窓辺で、真っ暗な夜空を見上げた。
「こないじゃん、流れ星」
「おっかしいなー? 俺の愛はクラウドに向けて、一直線に流れてる筈だけど」
「……馬鹿じゃないの?」
「ひっでえ!」
穏やかに笑い合う二人を優しく月が照らした。
クラウドが僅かに噛み殺した欠伸を、ザックスは見逃さなかった。
「ほら、もう寝ようぜ。天体観測お終い!」
「……ん、そうだね」
瞼が重そうなクラウドに、ザックスは苦笑する。
そっと瞼に口付けると、クラウドの瞼は開かなくなった。
「仕方のねえ奴」
呟いて、更に額に口付ける。酷く幸せな気分だった。
満ち足りた気持ちで、クラウドを抱え直した。
ふっと見上げた夜空。やっぱりそこに星はない。
けれど、
「あ」
思わず呟いた言葉に、クラウドの目が僅かに開いた。
「何?」
「…いや、なんでも。寝ててもいいぜ、俺が運んでやる」
「…ん、ありがと」
クラウドはそう言って、瞼を閉じてはにかんだ。
眠気は限界だったのだろう、すぐに寝息がその小さな口から零れた。
ザックスはさらりとしたブロンドを撫でて、瞼に掛る前髪を掻きあげてやる。
(……流れ星、見えちゃったな。お前に言ったら悔しがるから、言わないけどさ)
ザックスは笑って、クラウドの瞼にまたキスを落とす。
クラウドを起こさないように抱きあげて、宝物を運ぶようにゆっくりと寝室へと向かった。
扉が閉まり、また辺りに静寂が訪れる。
二人の後を追うように、真っ暗な夜空に一筋、流星が弧を描いて流れていった。
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